理学療法士とは

理学療法士とは

病気やケガにより日常生活に支障をきたした方々に対して、起き上がり、立ち上がり、歩行などの基本的な動作能力の回復をはかる身体的なリハビリテーションに携わる職種です。
その内容は手足の関節の動きを良くしたり、筋力を回復させたりする「運動療法」、温熱、電気光線などの物理的な刺激を用いて、痛みの軽減などの治療を行う「物理療法」、実際の動作が円滑に行える様その動作を繰り返し練習する「日常生活活動訓練」などに加え、車椅子、杖などの 使用に関する助言なども行います。理学療法の対象となる方は高齢者の方からプロスポーツ選手と幅広く、多方面での活躍が期待されます。

写真:理学療法士イメージ

理学療法とは

理学療法とは、検査、測定/評価に基づき、何らかの疾病、傷害(スポーツを含む)などに起因する機能・形態障害に対する運動療法による筋力、関節可動域、 協調性といった身体機能、および温熱、水、光線、電気などの物理療法による疼痛、循環などの改善を図る治療科学です。また能力障害が残ったとき、基本動作 や日常生活活動を改善するための指導、そして、社会生活を送る上で不利な要素を少なくするための住宅改修・環境調整、在宅ケアなどが含まれます。近年で は、障害予防も理学療法の対象になっており、呼吸訓練、子どもの発達を助ける訓練などもあり、その対象は新生児から高齢者まで広い年齢になります。最近で は心疾患、糖尿病などの内科的治療、健康増進、スポーツ医学の分野にも理学療法が導入されています。

国家資格について

本校を卒業すると、理学療法士受験資格が与えられます。国家試験に合格してはじめて理学療法士となれます。平成23年度(平成24年2月実施)の全国平均合格率は82.4%でした。本校の実績につきましては83.9%(平成23年度卒業生)で、特に、II部(夜間)生は100%の合格率でした。

資格取得後の進路

現在の就職先は病院を主とした医療機関が中心です。病院以外には、介護老人保健施設や行政関係、また病院で臨床経験を積み養成校の教員となったり、スポーツ現場で働く理学療法士もいます。近年では、介護保険事業所などを設立し独立する人もいます。

リハビリテーションとは

Rehabilitationという語は、Re(再び)Habilis(適合)tion(すること)という単語が合体してできた語で、直訳すると「再び適合すること」になります。日本語に適当な単語がなかったので「更正」などの訳語が当初使われましたが、もうひとつピンときませんね。それでリハビリテーションというカタカナ語をそのまま使用するようになりました。
ヨーロッパで初めてリハビリテーションという語が使用されだした時には、宗教的な要因が強かったようです。あの「魔女裁判」のジャンヌ・ダルクが、その後に破門の撤回および汚名返上により「名誉回復」された時に、リハビリテーションという語が使われています。その後は、刑法上の語として犯罪者の服役終了後の「社会への帰還」などに使用されていました。いずれも「復権」という意味合いが強いことが伺えます。意外なことですが、医療・医学の中でのリハビリテーションの使用は、随分と後からでした。

リハビリテーション医学の発展

それまで英国を中心にヨーロッパで産声を上げたリハビリテーション医学は、米国で大きな発展を遂げます。その大きなきっかけは、皮肉にも世界大戦でありました。大戦後に傷痍軍人が大量発生したために国家の責任と社会の動向に対して、何とか障害者軍人を社会へ復帰させなければならない必要性に迫られました。
銃創による脊髄損傷者や爆薬による切断者が後を絶たず、機能再建に対する医学の発展もめざましいものがありましたが、医療機関における治療用具や杖・車椅子や義足(手)などの器具類が多く改良開発されたことは言うまでもありません。また最も重要なことは、このような社会情勢を基盤にリハビリテーションそのものが「全人間的アプローチ」という思想としての展開を始めたことです。

第4の医学

ハビリテーション医学は予防医学、治療医学、保健医学とならび第4の医学と呼ばれます(保健医学をのぞいて第3の医学と呼ばれることもあります) 。
現代社会においては医学そのものは飛躍的な進歩を遂げましたが、それの副産物として重篤な病気や怪我でそれまでは死に至った人々が後遺障害を持ちながら生きなければならない現実が増え、社会構造の変化に応じて交通事故や労働災害といったものも増えてきました。いわゆる疾病構造が大きく変化してきたのです。治療を十分に行っても疾患によっては、身体的・精神的な障害が残ってしまうケースも少なくない。そこで、障害を抱えたままでも家庭や社会において生活することを支援する第4の医学の必要性がでてきました。

「全人間的アプローチ」

米国リハビリテーション評議会(1942)では、「リハビリテーションとは障害を受けた者を、彼の成しうる最大の身体的・精神的・社会的・職業的・経済的な能力を有するまでに回復させることである」とし、WHO(1968)は「リハビリテーションとは能力低下の場合に機能的能力が可能な限り最高の水準に達するように個人を訓練あるいは再訓練するため、医学的・社会的・職業的手段を併せ、かつ調整して用いること」としています。リハビリテーション医学の発展でも記しましたが、リハビリテーションは「全人間的アプローチ」という思想が根底にある訳で、医学的な側面だけでは到底なし得ないアプローチなのです。

リハビリテーションを大きく分類すると、
(1)医学的リハビリテーション、
(2)社会的リハビリテーション(地域や社会環境面での援助)、
(3)教育的リハビリテーション、
(4)職業的リハビリテーション(職場環境や雇用面での援助)の4つの領域に分けることができます。

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